イーサネット よく聞くけどぼんやり?

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イーサネットって何?簡単に説明して!

イーサネットとは、現代使われている標準的なネットワーク技術のファミリーである。

以上、これが一番簡単なイーサネットの説明である。もう少し解像度を上げて具体的にそれを言うならば以下のようになる。

イーサネットとはLAN,MAN,WAN,で使用されている、コンピュータネットワーク技術のセットの規格である。

ちなみにLAN,MAN,WANはローカルエリアネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、ワイドエリアネットワークのことである。

イーサネットは何かと言われれば以上である。

イーサネットのイーサって?エーテル?

この規格は1980年に商業的に導入され、1983年にIEEEによってIEEE 802.3として初めて標準化されました。

その後、イーサネットは後方互換性を保ちながら、より高いビットレートとより長いリンク距離をサポートするために改良されてきました。

そしてイーサネットは、トークンリング、FDDI、ARCNETといった競合する有線LAN技術に取って代わった。ちなみにOSI参照モデルでいえば下二つの物理層とデータリンク層に位置する規格である。

イーサネットはインターネットを利用していて普段あまり意識することがないと思う。しかし語源としてもそれは正しい。イーサネットのイーサはetherだ。つまりエーテルである。

化学でもジエチルエーテルなどと出てくるが、それより以前の科学者のいうエーテルである。つまり、この世には真空であれ、あらゆる空間を満たしている謎の物質が存在するはずだと仮定した物質の名前だ。日本のRPGゲームのアイテムとしても有名かもしれない。

とにかく普段意識しないネットワークの物理層などを支えている規格としてはぴったりの名称なのである。

以上イーサネットの概略である。

次に競合規格であったトークンリング、FDDI,ARCNETと比較してみていこう。そんなことより特徴やメリットを知りたい、という方は少しスクロールダウンして飛ばして読んでほしい。

イーサネットとトークンリングの比較

まずIBMのトークンリング。その名の通りリング状のネットワークの規格である。トークンをくるくる回すわけだ。

Animation of Token Ring- Token Ring Working Concept

コストと複雑さ: イーサネットのハードウェアはトークン・リング・ネットワークに比べて安価である。設置や保守も簡単な傾向にある。トークン・リングのトークン・パッシング・メカニズムの複雑さはネットワーク・デバイスと管理のコストと複雑さをそのまま増大させるものであった。

スピードとスケーラビリティ: イーサネットは、非常に高速なネットワーク規格(10Mbpsから100Gbps、さらにそれ以上)をサポートするように進化している。バックボーンネットワークを含む幅広いアプリケーションに適している。それに対してトークン・リングの速度制限(当初は4Mbps、後に16Mbps)と拡張性の困難さその競争力の妨げとなっていた。

市場での採用とサポート: イーサネットは広く普及し製品やベンダーの幅広いエコシステムが構築された。これとは対照的に、トークン・リングはベンダーによるサポートが限定的であった。

イーサネットとFDDIの比較

次にアメリカでANSI(アメリカ国家規格協会)が標準化もしたFDDI。

fiber-optic-cable イーサネット よく聞くけどぼんやり?

メディアとコスト: FDDIは光ファイバーケーブル上で動作するように設計されており、帯域幅と耐ノイズ性に優れているが、コストが高い。イーサネットはファイバーをサポートするものの、主に安価なツイストペアケーブルを使用する。これによって多くの組織にとってよりコスト効率の高いものとなっている。

柔軟性:イーサネットはFDDIと比較して、さまざまな種類のメディア上で動作し、幅広い速度をサポート。ネットワーク設計の柔軟性が高い。

ユビキタス性: イーサネットのユビキタス性は、ニッチであまり広く採用されていなかったFDDIよりも混合ネットワーク環境における互換性と相互運用性を保証するものといえる。

イーサネットとARCNETの比較

データポイント社のARCNET。

速度:イーサネットの標準規格は、ARCNETが提供できた速度をはるかに上回る速度をサポートするように進化してきた。ARCNETが2.5Mbpsの速度から始まったのに対し、イーサネットは10Mbpsから100Gbpsの速度をサポートするまでに発展した。100Mではなく100G、である。ARCNETは発祥が古いのもあり比較するのは可哀そうだが最高でも10Mbpsであった。

ネットワーク・トポロジーと拡張性: イーサネットのハブ・アンド・スポーク(スター型)とスイッチ型トポロジーの採用は、当初ARCNETが採用していたバスとスターのハイブリッド型トポロジーよりも効率的でスケーラブルであることが証明された。このため、イーサネットはネットワーク環境の変化、そして拡大に適しているといえる。

トポロジーについてはこちらの動画が参考になるかもしれない。

COMPUTER NETWORKS TOPOLOGY || MESH, BUS, STAR, RING AND HYBRID TOPOLOGY


技術的進化: イーサネットは、全二重動作やPoE(パワー・オーバー・イーサネット)の採用など、ネットワークのニーズの変化に対応するため、新しい技術や規格を取り入れながら進化を続けてきた。ARCNETの開発と採用は、こうした進歩に追いつくことができず、衰退につながった。

ということで、イーサネットがトークン・リング、FDDI、ARCNETと比較して優れている点は、低コスト、高速性、拡張性、柔軟性の高さ、業界の広範なサポートなどである。

これらの要因により、イーサネットはローカルエリアネットワーク、LANの事実上の標準となったわけである。

イーサネットの特徴

イーサネットプロトコルは、同軸ケーブル、ツイストペアケーブル、光ファイバーケーブルなど、さまざまな媒体でデータを伝送することが可能である。

a-bundle-of-fiber-optic-cables イーサネット よく聞くけどぼんやり?

またネットワーク上の各デバイスが中央のハブまたはスイッチに接続するスター型トポロジーを使用している。ある機器が他の機器にデータを送信しようとすると、ネットワークがビジー状態かどうか確認する。ビジー状態でない場合は受信者のアドレスとともにデータを送信するわけだ。

アドレスとデータはデータパケットにまとめられ、ネットワーク上のすべてのデバイスにブロードキャストされる。一致するアドレスを持つデバイスだけがパケットを開き、処理する。

数えきれない用途

これについては今回は言うまでもないかもしれない。現在イーサネットは幅広い用途に使用されていて現代のオフィスや家庭のほとんどで見かけることができるからだ。

イメージのためにもう少し具体的に言うなら、家庭やオフィスのコンピュータ群、データセンター内の一連のシステムなど、局所的なエリア内のデバイスを接続するために使用される。

例えば、ビジネスではイーサネットを使用して、コンピュータをプリンタやスキャナに接続したり、オフィスのサーバーに接続することに利用される。普段そんなに目に触れないがが重要なところでは産業界では機械とセンサーを接続するなどして産業用イーサネットを構築している。

メリット

シンプルさと信頼性。

イーサネットはシンプルなブロードキャストモデルで動作するため、ネットワークへの機器の追加や削除が簡単にできる。そのため混乱も最小限に抑えられる。

さらに、イーサネットは物理的な接続を使用するため、無線接続のように時には電子レンジに干渉されたり、無線傍受されるといったセキュリティの問題が発生することもないのもメリットといえるだろう。

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