写真共有SNSといえばインスタグラムが世界的に人気ですが、ピンタレストという強力な選択肢も存在します。
視認性に優れ、独自の特徴を持つピンタレストは、単なる写真共有を超えた多機能なプラットフォームとして多くのユーザーから支持されています。今回は、ピンタレストの歴史から独自機能、そして効果的な活用法まで、このユニークなプラットフォームの魅力を深掘りしていきます。
ピンタレストとは?その特徴と成長の歴史
ビジュアル・ディスカバリー・エンジンとしての立ち位置
ピンタレストはインスタグラムと同様に画像検索ができるSNSですが、自身をソーシャル・ネットワークではなく「ビジュアル・ディスカバリー・エンジン」と位置づけています。Googleアカウントなどを使って簡単にログインでき、インスタグラムと比較しても視認性に優れているのが特徴です。
実はこの「ピン留め」という概念は、物理的なコルクボードにアイテムをピン留めする動作からインスピレーションを得ており、このシンプルな機能がプラットフォーム全体の名前の由来となっています。
創業時のエピソードと女性中心のユーザー層
ピンタレストの最初のオフィスは小さなアパートで、卓球台が会議用テーブルとダイニングテーブルを兼ねていたというエピソードがあります。創業初期は苦労も多く、ユーザー数が伸び悩んだ時期には、チームが地元のアップルストアを訪れてデモ用のiPhoneにアプリをダウンロードするという奇策に出たこともあったそうです。
ピンタレストのユーザー層は女性が比較的多いのが特徴です。共同創業者のベン・シルバーマンは当初、女性中心のユーザー行動を理解するのに苦労しましたが、婚約者(現在の妻)に洞察を求めたことが功を奏し、プラットフォームの方向性を定める助けになりました。
技術面での工夫と進化
ピンタレストは技術面でも多くの工夫を重ねてきました。「Zen」と呼ばれる独自のデータ保存システムは半構造化データを扱うように設計されており、膨大な量のユーザー作成コンテンツの保存に適しています。
また、「Pinnability」という機械学習アルゴリズムを使用して、ピンの品質やソースの信頼性、説明文の関連性などを考慮し、ユーザーに最適なコンテンツを表示しています。ピンの「新鮮さ」も重視されており、新しいコンテンツにより高い可視性が与えられる仕組みになっています。
エンジニアリングチームは、ピンタレスト特有のグリッドレイアウトの課題を処理するための「Plank」というオープンソースのレイアウトエンジンも開発しました。これにより、様々なサイズの画像を美しく配置することが可能になっています。
ピンタレストの活用法:インスタグラムとはひと味違う楽しみ方
クリエイティブ活動のインスピレーション源として
ピンタレストはインスタグラムのように写真や画像を見て楽しめるだけでなく、創作活動に役立つ様々な用途があります。
イラストレーターや絵画を学ぶ人にとって、ピンタレストは宝庫といえるでしょう。多様なイラスト、絵画作品、ポージングの参考画像、さらには画家向けの解剖図まで豊富にあります。検索も簡単で、ブックマーク機能を使えば後から見返すのも容易です。
私の知人のイラストレーターは「ピンタレストなしでは創作活動が成り立たない」と話すほど、多くのクリエイターにとって必須のツールとなっています。
学習と知識収集のプラットフォームとして
ピンタレストは学習目的でも非常に役立ちます。医学や整体を学ぶ人には、解剖学の図絵や整体の解説、ツボや鍼療法に関する詳細な画像が豊富に揃っています。
地理を学ぶ際にも、世界各地の個人が作成したオリジナルマップが参考になります。一般的な地図では得られない情報が、見やすいイラストと共に表現されていることが多く、楽しみながら知識を深めることができるでしょう。
買い物体験を向上させる機能
ピンタレストには「ショッピングリスト」機能があり、自分のピンから購入可能な商品を自動的に一箇所に保存してくれます。さらに「Shop the Look」機能を使えば、ピンの中の個々のアイテムをクリックして類似商品を購入することも可能です。
こうした機能は、ファッションやインテリアのインスピレーションを得るだけでなく、実際の購買活動にもスムーズにつなげられる点で、他のSNSとは一線を画しています。
ピンタレストの知られざる便利機能
個人利用から企業活用まで幅広い機能
ピンタレストには「リッチピン」と呼ばれる機能があり、商品のリアルタイム価格更新など、より多くの情報をピン自体に直接表示することができます。これは企業がマーケティングに活用できる機能ですが、まだ十分に活用されていないケースも多いようです。
プライバシーを重視する方には「シークレットボード」機能がおすすめです。非公開でピンを保存できるこの機能は、当初はホリデーシーズンの一時的なオプションとして導入されましたが、ユーザーからの好評により恒久的な機能となりました。
ユーザー体験を向上させる配慮の行き届いた機能
ピンタレストには「思いやり検索」という独自の機能があります。ユーザーがデリケートなトピックを検索すると、感情的な幸福をもたらすアクティビティを提案してくれるのです。
また、美容関連の検索では「肌色範囲機能」を使うことで、自分の肌の色に基づいて検索結果をフィルタリングすることができます。こうした機能は、プラットフォームをより包括的で使いやすいものにするための工夫といえるでしょう。
テクノロジーを活かした先進的な機能
「レンズ」機能はカメラ検索技術を使って、カメラを向けたものに関連するピンを見つけ出します。これはビジュアル検索技術の初期の主流アプリケーションの一つでしたが、まだその可能性は十分に活用されていません。
「Tried It」という機能では、ユーザーが試したピンをマークしてフィードバックを残すことができます。これにより信頼性の高い情報が集まり、コミュニティの価値が高まる仕組みになっています。
企業向けには「Pincodes」というQRコードのような機能もあり、顧客をオフラインからオンラインのピンタレストボードへ誘導することも可能です。
FAQ:ピンタレストについてよくある質問
Q: ピンタレストとインスタグラムの主な違いは何ですか?
A: インスタグラムが主に自分の写真を共有してフォロワーとつながるSNSであるのに対し、ピンタレストは画像の検索・保存・整理に特化したプラットフォームです。ピンタレストではユーザー同士のつながりよりも、コンテンツの発見と収集に重点が置かれています。
Q: ピンタレストは無料で使えますか?
A: はい、基本的な機能はすべて無料で利用できます。企業向けの広告機能などは有料ですが、個人ユーザーであれば無料で十分に活用できるでしょう。
Q: 著作権に関して注意することはありますか?
A: 2012年にピンタレストは著作権保護された画像の使用について論争に直面しました。現在は「nopin」メタタグが導入され、ウェブサイト運営者はピンタレストでの共有をオプトアウトすることができます。ユーザーとしては、他者の著作物を尊重し、適切なクレジット表記を心がけましょう。
ピンタレスト活用のポイント
ピンタレストは単なる画像共有SNSではなく、アイデアの発見、保存、整理、そして実行までをサポートする総合的なプラットフォームです。
クリエイティブな活動のインスピレーション源として、学習ツールとして、さらにはショッピング体験を向上させるツールとして、その活用法は多岐にわたります。
インスタグラムとは異なる独自の価値を持つピンタレストを、ぜひあなたの日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。様々な機能を試しながら自分なりの使い方を見つけていくことで、このプラットフォームの真価を実感できるはずです。

