機械語 よく耳にするけど具体的に何?

プログラミング

機械語とは

機械語はマシンコードとも呼ばれ、ソフトウェアの最下層に位置する機械のための言語です。

コンピュータのCPUが直接実行する2進数または16進数の命令で構成されます。

JavaやC++のような高級言語でも、低レベルのアセンブリ言語でも、プログラムコードの翻訳の最終段階に使われるものです。

また、各CPUアーキテクチャには固有の機械語があります。あるタイプのCPU用の機械語で書かれたプログラムは他のタイプのCPUでは動作しません。

具体的に

機械語は主に専門のプログラマーによって使用され、特に組み込みシステム、ファームウェア、または最高のパフォーマンスが要求される場合に特別に使用されます。

機械語の利点は、CPUが理解するための翻訳が不要なので実行時間の短縮につながることです。さらに、機械語はプログラマーがハードウェアを完全にコントロールできるため高効率でカスタムメイドのコーディングソリューションが可能になります。

機械語命令の例としては、「10110000 01100001」のようなものがあり、ある種のアーキテクチャでは、CPUのアキュムレータの値を特定のメモリ位置に移動させる命令を表すことがある。

全部機械語でよくない?

機械語はデメリットも顕著です。

機械語プログラミングは複雑で面倒なプロセスです。2進数や16進数の生の命令で構成されているだけでも面倒だとわかると思います。人間が読んだり書いたりデバッグするのは困難すぎるのです。

そしてもちろん変数、関数、ループ、高度なデータ構造など、高水準の言語が持つ機能が欠けています。また、上記の通り特定のCPUアーキテクチャに縛られているため機械語は移植性にも欠けます。

機械語で記述することの複雑さは言い尽くすことができません。どんなに簡単な作業でも、複数の手順を踏む必要がある。例えば、2つの数値を足し合わせて結果を保存する場合、最初の数値をレジスタにロードし、それに2つ目の数値を加算して、結果をメモリに保存する必要がある。この1つ1つのステップを、CPUの機械語命令を使って手作業でコーディングする必要があるのです。

読み書きやデバッグの難しさの他に、機械語のもう一つの限界としてスケーラビリティの欠如が挙げられます。機械語で大規模で複雑なプログラムを書くことは、抽象化されていないため事実上不可能である。そのため、プログラマーがハードウェアの複雑さに煩わされることなく、より理解しやすく管理しやすいコードを書くことができる高水準言語が開発されたのです。

そういえばアセンブリ言語って何?

機械のアセンブリ言語との直接的な相関関係について。

アセンブリとは基本的に機械語を人間が読めるように表現したものです。アセンブリ言語の各命令は機械語の各命令に対応し、一対一でマッピングされます。しかし、アセンブリ命令はテキストで書かれているためプログラマーにとってはより理解しやすいものとなっています。

具体的に機械語はどこで使われている?

機械語の全盛期

初期のプログラマーは機械語を入力するために、スイッチを操作したり、カードに穴を開けたりして、物理的に操作していた。例えば1940年代のENIACコンピュータでは昔の電話交換機のようなプラグボードを使ってプログラミングを行っていました。

また、集積回路を使った最初のコンピュータであるアポロ誘導コンピュータはすべて機械語でプログラムされていました。当時のプログラマーはコンピュータに実行させたい操作のバイナリを手作業で記述していたのです。

現在は?

リバースエンジニアリングやマルウェア解析において機械語は重要な役割を担っています。ソースコードが入手できないソフトウェア(特にウイルスやランサムウェアのような悪意のあるもの)がどのように動作するのかを解析するためには機械語を理解することが重要です。

これは通常、逆アセンブラとデバッガの助けを借りて行われます。

機械語を理解するには?

機械語を理解するには、デジタル回路の構成要素である基本的な論理ゲートを理解することが必要です。AND、OR、NOT、NAND、NOR、XOR、XNORなどのゲートは、バイナリデータの操作に使用できます。これらのゲートの動作はブール代数の原理と一致しており、CPUが単純な2進数の入力から複雑な計算を行うことができるのは、これらの基本要素のおかげです。

機械語でコーディングする場合、プログラマーは16進数表記で2進コードを表現することが多いのですが、これはその方が短くて読みやすいからです。例えば、1バイト(8ビット)のデータは、16進数2桁だけで表すことができます。したがって、2進法の「10101010」は、16進法では「AA」になる。

結論

機械語は日常的なプログラミングでは実用的でないかもしれませんが計算機科学の領域ではその重要性は絶対的なものです。機械語を理解することはコンピュータの内部構造の理解でもあります。

ただ、機械語はハードウェアを直接制御し高速に実行できるという利点がある一方で、その複雑さ、移植性のなさ、記述やデバッグの難しさから、一般的には敬遠される傾向にあります。

もちろんpythonやC++の代わりに機械語を最初に勉強した方がいいとはあまり思いません。しかしソフトウェアがハードウェアとどのように相互作用するかを深く理解する上で機械語は重要な要素であり続けるでしょう。

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